地球は太陽の周りを回りながら、規則的に全体の気温や気候を常に変化させています。様々な条件がそろった時、突発的に起こる気象現象には驚く程ほど大きなパワーをもっているものも沢山あります。海水水位が上昇し、水没する国もあれば、水不足で作物が育たなくなる干ばつに苦しんでいる地域もあります。突然の旱魃や集中豪雨が世界各地で次々と起こっていて、異常気象が当たり前のように多発しています。
地球の気候になにがおこっているのでしょうか?
近年の多発する暴風雨などの異常気象は温暖化が原因と言われていますが、暴風雨以外にもさまざまな異常気象がおこっていますよね。これらはすべて、温暖化が原因でおこっているとは言い切れません。オーストラリアで起こる大干ばつはほぼ100年周期で訪れていますし、同じような周期で世界規模の寒気に包まれ ることも観測されています。
こういった大きな気候の変動が何回も繰り返されてきました。その中の一つが、氷河期と間氷期の太陽活動のサイクルです。氷河期の後には、必ず間氷期と呼ばれる暖かい時期があり、今までにも現在より海水面が高い位置になった事もあるようです。
大気の組成状態や大陸の配置、太陽を回る地球の起動要素により、地球の永い歴史の中では気温が上昇する時期もあれば下降する時期もあります。しかし、過去数十年の間に、異常気象の発生率と発生頻度は急激に上がっています。こういった異常気象には、温暖化が地球全体の気温や気候変動、生態系などに何かしらの影響を与えていることは確かといえるでしょう。二酸化炭素の増加が自然的なものか人為的なものかなど様々な科学的調査から温暖化の原因が人為的な温室効果ガスである確率が90%以上だと言われています。この温室効果ガスが地球全体の気候や海水に影響を及ぼすことも異常気象が発生している原因と言われています。
地球の歴史上、過去にも海水面が上昇していた時期があり、現在よりもかなり高い位置に海面があった事もわかっています。しかし、こういった自然に繰り返す気候変化による海面上昇の他に、温暖化が原因となっている海面上昇は生態系のバランスを急激に崩す大きな要因となっています。今までにも地球が体験してきた間氷期の気候の変化は、温暖化によって急激に起こる海面上昇によってさらに急激な変化をしているといわれています。
このことから考えると最近の異常気象の増加は、氷河期が訪れる前の気候変動なのかもしれません。現在の温暖化の後には、今までの歴史の中でもまれに見る氷河期が訪れるのでしょう!?
私たちが暮す星には、他の星にはない温度調節機能があります。極寒の氷期と温かい氷間期を繰り返しています。実は人間が地球に現れるずっと前から、このサイクルはくりかえされており、中でも有名なのは恐竜がいなくなってしまった原因ともいわれる時代の氷河期です。このサイクルは、数千年の周期で繰り返されており、温かい氷間期の後には寒い氷期が訪れていたことが古い地層や氷の層から確認できています。この氷期があったからこそ、人や動物が大陸を移動することが出来たと考えられています。また、人類が急速に社会を発達させてきたこの数千年は、地球上の歴史から見てもまれに見る温かく長い氷間期だといわれています。
太陽の黒点が多いと、太陽の活動は活発で熱エネルギーを大量に放出します。そのため、活発になり過ぎると地球もより熱を浴びることになり、温暖化の原因の一つになります。今までの太陽の活動サイクルから見ると、地球はこれから寒冷期・氷河期に向かうことになります。日本でも昔から、夏が暑い年は冬がとても寒くなるといわれてきました。同じように、人類の生きてきた時代が地球にとっても珍しいほど温かい間氷期だといわれていますから、次に来る寒冷期の寒さは半端ない気温になる可能性もあります。その時期が来るのも、太陽の機嫌次第かもしれませんね。
天気予報やニュースでも「寒気団」などという言葉を聞いたことがありますよね。上空10km付近に湿気を含んだ空気が停滞すると、温度や湿度により特有の性質を持った大気の塊ができます。これが、気団の正体です。例えば、暖かい大気であれば熱帯気団と、湿度が高ければ海洋性気団と呼ばれ、これらが組み合わさると海洋性熱帯気団と呼ばれる空気の塊が出来上がります。この塊が雲になり、温度差や場所によっては渦をつくってハリケーンになったり、突発的な暴風雨や高波を引き起こします。地球上にはこの気流の循環のタイプが大きく別けて3種類あり、それぞれの気流循環の隙間で暴風雨などを生み出すジェット気流が生まれます。