地球の温暖化と共に、砂漠化している地域はどんどんと増えています。このまま広がると、地球はどうなるのでしょうか?
あまりきちんと知られていない、砂漠化という現象は、実は私たちの生活が原因を作りだしていたのです。
これを私たちにストップすることは出来るのでしょうか?
違います。
砂漠化した土地とは、簡単に言うと植物を育てる力が弱まり衰えた場所のことを言います。そのため、闇雲に作物を作り続け荒廃した農地や気候の変化によって乾燥地帯になってしまったなど、土地の能力を著しく弱めてしまう現象を含めて「砂漠化」といいます。
反対に、サハラ砂漠などの砂漠とは、その土地のほとんどを大小の岩石や砂などが締める、降水量が少なく昼夜の気温差が非常に激しい場所ことです。
砂だらけの土地、を「砂漠」というのではなく、岩だらけの岩砂漠もあり、降水量に比べて蒸発する水分が多いのが特徴です。
これも違います。
原因は、自然の気候変化によるものと人為的な行いが原因になるものがあるんです。それまで乾燥地域ではなかった場所が、気候変化によって乾燥することで砂漠になる場合もあります。
また、同じように気候の変化によってもともと沙漠だった場所から徐所に砂が移動して広がったり、場所が変わる場合は自然現象と言えます。
しかし、人間の行ってきた森林伐採や農地、宅地の開拓は、その土地を乾燥させてしまっています。さらに、森林から作り出した農地では、先進国のために作られた過剰な作物のために、急激に栄養を吸い取られ力をなくしてしまいだんだんと植物を育てる力「保水力」をなくします。そして、人間の産業活動によって増えている酸性雨は森林を衰退させ、土地を乾燥させてしまうのです。
では、現在までに砂漠化現象が起こってしまった地域は、地球上にどのくらいあると思いますか?実はすでに、地球上の陸地の1/3以上が砂漠化してしまっているのです。
スペインでは国土の30%以上が乾燥した地域になってしまっていて、さらに毎年四国・九州の面積に等しい陸地が砂漠化し続けているのです。
また、その多くがアジアとアフリカに集中していて、作物の収穫ができなくなる状態になってしまった場所では貧困が進んでしまっているのです。
沙漠化現象が起こるもともとの原因は温暖化によるものではありませんが、砂漠化の拡大が温暖化を促進させる結果を招き、さらに乾燥・衰退した土地を増やしてしまう悪循環になっているのです。
水や森の豊富な日本ではあまり身近に感じられない問題ですが、実は日本が輸入している大量の木材にも大きな関わりがある問題なのです。そのため、沙漠化してしまった土地に少しでも緑を呼び戻そうという活動が行われています。
植林や緑化活動で問題になるのが、対策途中・対策後に起こる塩害です。塩害が起こると、植林を行っても植物は枯れて育たなくなってしまいます。そのため、その土地自らの力を呼び戻す、タネ団子を撒くという対策がより効果的な場合があるとして、日本からも沢山のタネ団子が砂漠化した土地で撒かれています。
私たち先進国が豊かな生活をおくるために、作られる過剰な作物が砂漠化を招く大きな要因になっていることがわかりますよね。しかし、作っている現地では土地が荒廃し、貧困が大きな問題になっているのです。
何もかもが簡単に手に入る生活に慣れてしまっていますが、このまま温暖化・砂漠化が進めば食料難・資源不足が必ず起こります。大量消費し続けている私たち先進国の一人ひとりが、本当に必要なものだけを使う、食べることが、砂漠化を食い止める第一歩になります。
陸地で起こる砂漠化同様、海の中でも砂漠化現象が起こっているのをしっていますか?
森林と同じように、酸素を作り出し温暖化を防いでくれる役割りのあるサンゴが、次々と枯れてしまう、「珊瑚の白化現象」です。
陸地では酸性雨によって森林が衰退し、土壌汚染されてしまうことが問題になっていますが、同じように海水も酸性になってしまったり、温暖化によって海水温度が急激に上がることで珊瑚が枯れています。海の砂漠化の原因は、人為的な要因によるものが多く、環境汚染や温暖化を食い止めない限りとめることは出来ないといわれています。