水と山の多い日本ではあまり深刻な干ばつに見舞われることはありませんが、世界各国では干ばつが進み砂漠化してしまうことで深刻な貧困や温暖化を促進させています。
そのため、干ばつが進む地域に植林を進める活動が進められています。
宇宙から地球を見ると、緑色の部分が年々すごい速さで減り続け茶色の部分が広がっているのがわかります。
緑の星から森林や山が失われ、砂漠化している地域が広がっているは、なぜでしょうか?
近年の深刻な地球温暖化により、世界各国で長期間にわたって降水量が激減していたり、突然の豪雨で土砂崩れなどが起こるといった異常気象が多発する地域が増えていますよね。今まである程度の降水量があった国がいきなり干ばつにうと、豊かな森林が消えてしまうという事もあります。
また、降水量が極端に減ると作物が育たなくなり、植物の根によって支えられていた土壌は弱くなり栄養分も少なくなります。こういった環境が続いているオーストラリアのウィーンズランドやメルボルンなどでは畜産・農業に大きなダメージを受けています。
また、温暖化と異常気象によって降水量や気温に大きな変化が起こり、氷河が蒸発してしまっているヒマラヤやスイスの他、湖が完全に干上がってしまうなどの影響が出ているところも増えています。
巨大な森林は地球上の大気のバランスと温度を保つためにも重要な役割りを果たしていました。しかし、産業の発展に伴い、多くの森林が農地や人の居住区にするため、木材として利用するために広い範囲で木々が伐採され、数々の森林がなくなってしまいました。
産業革命以来続いた森林伐採により、増えてしまった温室効果ガスを処理しきれなくなり、温暖化を促進させる原因にもつながっています。森林伐採が行われた後の地域では、水をためておく力が弱まるため、定期的に雨が降る地域でも大地が乾燥していきます。木の根による土壌中に酸素が含まれにくくなり崩れやすくなります。
自然豊かで広大な台地を持つ豪州では、数年前から続く大規模な干ばつが深刻な問題になっています。
太平洋上でユーラシア大陸とアメリカ大陸の間に位置しているため、エルニーニョやラニーニャ、地球温暖化やオゾンホールなど様々な異常気象の影響を特に受けやすい地域ともいえます。
特に赤道に近い北オーストラリアでは乾燥が進み、山火事の発生率が高くなります。夏になると気温も40度に達する事もあり、乾いた森林では自然発火する場合もあります。特に乾燥している地域では、農作物の収量にも大きな影響があるため広大な農地での散布システムの整備は欠かせません。また、干ばつの影響で数多く存在する世界遺産が少しずつ失われています。
人気の観光スポットでもあるグレートバリアリーフの珊瑚礁にも大きな影響が出ています。
北オーストラリアの中でも、ケアンズやブリスベンなどの都市があるクイーンズランドではここ数年深刻な水不足に悩まされ、政府によって貯水率に合わせたレベルが定められています。
レベルによって一世帯・一人当たりのシャワー使用時間の規制や水道水での洗車禁止などの処置がとられていて、この規制を守っていない場合警告や罰則金が加算される事もあります。
そのため、雨水を生活用水として活用できる貯水タンクの設置する家庭や会社も増えています。こういった個人対策には、政府が補助金を出すなど民管遺体になって干ばつや水不足に対する対策が進められています。
100年に一度の旱魃(大干ばつ)がオーストラリアを襲ったことで、日本にも世界各国にも大きな影響が出ています。日本を含め中国やロシア、アメリカなど様々な国が、大農業国であるオーストラリアからの農作物や畜産物を輸入しています。
しかし、干ばつの影響で収量が激減したため、輸入国での値段が上がった、品切れが続くなどの不足が生じています。また、近年開発の進むバイオ燃料に必要な小麦や大豆、トウモロコシなどの値段が高騰する中、このオーストラリアの干ばつによる収穫高の減少が世界的な食料危機に拍車をかけている上体になっています。