現在原子力パワープラントに使われているウランは天然ウランを濃縮したもので濃縮ウランと呼ばれ、これを核分裂させて水蒸気を作り、発電させています。
日本で生産されている電力のおよそ20%は、原子力でまかなわれています。
濃縮ウランは3年ほど核分裂を続けることができるため、少量の資源で長期間エネルギーを生産することが出来るのが特徴です。また、火力発電と同じようにシステムの中で、温室効果の高い水蒸気は生産していますが、二酸化炭素などの温室効果ガス排出量はほとんどありません。そのため、温暖化防止に役立つクリーンエネルギーとして確立させるため、リサイクル方法の研究が進んでいます。さらに、一定燃料で長期間動かすことが出来るため、安定したエネルギーの供給が行える事が大きな特徴です。
原子力発電の大きな問題点は、放射能を含んでいるウランを原料としていることです。放射能は土壌や大気をも汚染してしまう危険な物質で、パワープラントの建造物が地震でこわれたり、老朽化などで漏れ出すとその周辺地域の土壌・大気を汚染して生物のすむことの出来ない場所にしてしまうことです。特に地震の多い日本における原子力パワープラントは、原爆を抱えていると等しいと考える事もできます。また、放射能を多く含むウランの残りカス「プルトニウム」を地中に埋め類外に適切な処理法方が無いことが大きな問題点となっています。
火力発電所は石油や石炭などの化石燃料を使って発電タービンを稼動させる発電方法で、現在、国内で生産される電力の70%近くをまかなっている主力の発電方法です。
火力発電の仕組みは、簡単に言うと蒸気機関車と同じです。石炭や石油を燃やしてボイラーの水を温めて水蒸気を作り出し、蒸気の力で発電タービンを稼動させて発電する仕組みです。石炭や石油などの原料を調節することで火力の調節がしやすいのが特徴で、エネルギー消費量の多い時間帯にあわせて発電量を帰ることが出来るのが大きな利点です。
原料に化石燃料を利用しているため、資源の枯渇と主な産出国が中東で情勢が不安定な地域であることから、供給が安定して続けられなくなっているのが問題になっています。また、温暖化を促進させる原因の一つにもなっている、大量の二酸化炭素や窒素酸化物などを排出するシステムであるため、環境面での付加が大きな問題になっています。
ダムや水流の激しい川に発電システムを設置して、水の流れるエネルギーを電力に変換する発電方法です。現在の発電供給率は国内生産量の10%程度ですが、最近では、水の流れを使用した新たなシステムが開発されています。水があるところならどこでも水力よる電力供給にすることが出来る日も近いかもしれません。
水力発電の基本的な仕組みは、水が高いところから低いところへと流れる勢いを利用してタービンを回し、発電機を稼動させます。これは、川の落差を利用したり、潮の満ち引きのある海でも利用することが出来ます。温室効果ガスや廃棄物を生み出すことのない、環境に優しい発電システムで、揚水式発電システムともいいます。最近では、海や川の波による小さな振動でも発電できる波力発電システムが研究されています。
電気の需要に合わせて作り出す電力を変化させることが出来ないため、一日の電力すべてを現在の揚水式水力発電でまかなうことは難しいといわれています。また、一定の水流を保つためには、ある程度の落差が必要となるため、人工的にダムを作ってより高低差をつけるようにする場合があります。ダムを作ることで、周辺環境の生態系バランスを崩すこと以外にも、水質に影響を及ぼしたり、異常気象による急激な降水量の変化等に対応できなくなってしまうことなどが問題点となっています。
太陽光を利用した本格的なソーラーシステムプラントは、まだ実際に稼動していませんが、電気メーカーや各研究機関が中心となって開発に取り組んでいる次世代クリーンエネルギーシステムです。
地球に降り注ぐ太陽硬エネルギーを直接電気に変換するには、半導体の太陽電池を使ったソーラーパネルによるシステムがあります。現在の所発電所としては存在していませんが、各家庭や企業、ビルなどの敷地や屋上にソーラーパネルを設置して、その場で使う電力をその場で供給することが出来るため、他の発電所からの電力供給量を減らすことが出来ます。地域によっては、ほとんどの家庭でソーラーパネルを設置することで、必要な電気の半分近くを自分で電気を作り供給することが可能になったところもあります。
太陽硬発電は、無公害で原料の枯渇にも心配のないクリーンエネルギーですが、半導体を使う太陽電池が高価なため、大量に設置することが難しいという問題点があります。また、季節や地域によっては十分な太陽光を集められない事もあり、安定した電力供給源として痔発電所を建設するには、まだまだ多くの課題が多いのが現状です。しかし、メーカーなどが独自に開発している太陽光パワープラントなどが稼動し始めたため、飛躍的な技術革新が期待できる発電システムといえますよね。